実はホモだった、とごく一部の親しい友人にバラされてしまい、傷ついて自殺。
というお話が実際にありました。気の毒であります。
また、人気タレントが〇〇教団の信者だ、とわかった途端にファンがドン引き、というケースもあります。
でもって、その情報をリークするのがとても流行っていますね。
正直、ネット全盛の時代にあって、情報が洩れないでいることは非常に難しくなっていると感じます。
それでも、良い歳をした大人がまるで子供みたいに誰かの秘密をバラして大騒ぎしているっていうのはどうも好きになれません。品が無いですね。
しかしながら、それと同時に感じるのは、同性愛や信仰の自由という自らの最重要アイコンを隠してまで、それを良しとしない集団に属しているその人たちに対しては、可哀想であると同時に何とも言えない違和感を覚えてしまうのです。
たとえば、他人から「コイツ本当はカツラだぜ!」とハゲていることをバラされたとしましょう。
それで怒ってしまうということは、「ハゲは悪いことだ」と当人が思っているからです。(そりゃそうだ、知られたくないからわざわざ隠しているんだもの。)
でも、ホモであることを隠していてバラされて怒ったのも「ホモは悪いことだ」と思っているからなのではないでしょうか?
しかし、ここで重要なのは、ホモになりたくてなっているのではない、ということです。同様に、カツラで隠しているひともハゲになりたくてなっているのではないでしょうね。
ホモであることや、ハゲであることに対して「え?何が悪いんだよ」と言い返せるようなメンタルの強い人はきっとそれらを隠さなくて良いのでしょう。
だから、そういう意味では、メンタルの弱い人というのは大変気の毒であり、他人に秘密をバラされたことで悲しんだり怒ったりする気持ちもわかるような気がします。
しかし、こと宗教の件に関してはちょっと事情が違うと思います。
もちろん、無理やりその宗教が良いと思い込んでいるのではなく、心の底から自然にその宗教を好きなのだから、他者から否定されたくない!という意見もあるでしょう。
でも、だからといって自分が入信している宗教をバラされたくないという考え方は、なんとも不思議としか言いようがありません。入信するかしないかは自由に出来るはずですから。(自由に出来ないのであれば、それはそれでまた大問題ですがね・・・)
余程自分のなさっていることに自信がないのでしょうか?
まるで、「自分はテロリストです。バラさないでください。」と言っているような感じです。そうやって一般大衆の中に潜り込んで自爆とかするつもりなのでしょうか?
こういう問題は物凄く繊細だし、個人の嗜好というものは他人がとやかく言うよう代物ではないということもよくわかります。
でも、人が生きていくのに、自分が本当に正しいと思っていて、それが素晴らしいものであれば、自然と多くの共感を得られるのではないでしょうか?(当然すべての人が納得する理屈なんて存在しませんけど。)そもそも、誰かの共感を得ようと思って生きているわけではないんですし。
共感されづらいからと言って、自分の本性を隠して大衆の面前に出るようなお仕事をしている人というのは、良い悪いではなく、不幸でしかないと思います。
だからといって、大勢の人が不快だと思うような趣味・嗜好のものを堂々とひけらかされてしまうのも、それはそれで困ったものではありますけどね。
カミングアウトする人も辛いんでしょうけれども、それを受け入れたくないのに、受け入れないのは度量が狭いと責められてしまう側の人間だって余程辛いんだ、ということも分かってもらいたいですね。
ではまた。